リーバイスにおける力道山と馬場と猪木とは

 

みっちゅ、、、、、、f:id:sizumeya:20141123180754p:plain

 

 

リーバイスには大きく分けて3つのGジャンがあります。

3つしかない、ともいえます。

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理解しにくい人は力道山 馬場 猪木しか大物プロレスラーがいない(失礼)というのに似てると思って下さい。

もしくはタモリ、たけし、さんまの後にダウンタウンが出現しなかった状態です。

 

自分はレプリカも含めるとファースト506(1st初期型1920~1940年代まで)が2着、セカンド507(2nd10年間のみ作られた。1952~1961年代まで)が8着、サード557.70505(3,4th1961年~現在まで)を8着を所有しています。

 

18着です。

 

どうしてこんな事になったのか、と驚きます。

ジャケットとしてはGジャンは完璧ではないと思います。

ハンドウォームポケットがない上、ポケットには車のキーと携帯電話ぐらいしか入らないんです。

 

あと襟だけがどんどん傷んでいきます。

 

冷静に考えると、Gジャンの何がいいのか教えて欲しい位です。

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自分は究極の色落ちを追求してる為、ついつい増えていってしまうんですね。さすがに最近は1万円以下でないと買いません。

 

マイコレクション以上の色を有した商品となるともうサードでも2万円以上なので、捜しようもありません。

 

まあこの間5千円台でいい557を買いましたがね。

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こんなのは滅多に出ません。ドンドンタウンにて5700円。

 

レプリカは別です。ふふ、、、

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こいつはドゥニーム506レプリカ、サイズ38で3700円でした(哀)別のGジャンの腰部分を継ぎ足しました、、いい長さです。ため息でるほど色落ちも最高クラス!



しかしいったい歴史的背景なしで、我が愛するGたちの魅力が万人に伝わるものでしょうか?


戦後、アメリカ黄金期に生まれ、わずか10年で去ったセカンド507はヴィンテージブームの時に大人気で、程度の良いモノは20万円超したみたいです。


識者はファーストよりセカンドの方がバランスがいいし着やすくカッコいいと言ってましたが、10年経って自分は着丈はともかく袖の細さやタイト感はファーストの方が良く感じてしまいますね。

 

勿論サイジングにもよるでしょうが。

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このファーストは4年前ヤフオクでたしか6万8千円で落札した、自分が最も清水の舞台から的な心境で入札をした1930年代のシロモノです。バックシンチの形からファーストの中でもまあ初期型とわかります。袖の穴は当て布を当てて、手縫いで直しました。今もってジーンズ散財の最高値です。

 

この値段でファーストのビッグサイズ(40か42いわゆるL相当)で色が濃いのは希少だったし、まだ今より景気も良かったもので。でも、この値じゃあ絶対落札できないと思ってました。

小保方さんじゃないけど「落札かくにん、よかった」という塩梅です。さすがに洗えないからそんなに着てないですね。

 


さてサード557ですが、、、このいわゆるGジャンの代名詞のようなジャッケットの磁力は何なんでしょう。

 

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平凡で氾濫しているシルエットといい、セカンドよりさらに不便なポケットといい(容量が小さい上に縫い目の引っかかりがあり、上手くモノが取り出せない)まるでたいして美人でもないが、離れ難い恋人のような存在というイメージです。

 

 

着て歩いていて褒められた覚えが皆無です。まあいいんですが。

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CGのない1962年に、いかに伸びないデニム地を体のラインに沿わせるかを追求して、立体裁断というのか、凄く複雑に分かれたいくつものパーツから成り立っています。

 

セカンドとの差は一目瞭然です。

 

これを見て大いなる技術革新と当時のアメリカ人は飛びついて、最もポピュラーなGジャンになったのでしょうね。

 

あくまで自分の想像ですが、実はナイスデザインのリー101Jに対しての出遅れ感、後発意識からリーバイスはサードの開発を急いだのでは、と踏んでいます。

 リー101Jです。

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セカンドが10年という短命だったのもそれを裏付けている気が、、、それ位1946年に発表されたリーの101J(なんと現行!)は時代の先取りのような洗練されたシルエットでした。ロングセラーで、リーの顔とも言われています。

 

そして、、、557は101Jに良く似ています。

f:id:sizumeya:20141123182057p:plainそーかな

なにせセカンド507が1952年初出なんですよ。リー101J初出の6年後って、、、、

 


思うにセカンドは101Jよりダサイ、という悪評が当時多かったのではないでしょうか?

 

その証拠に自分は今でこそグッドルッキンな507XXを着ていた映画スターはエルビスプレスリーしか知らないんです。

彼はデニスホッパーによるととんでもない田舎者だそうで、、、。

 


しかしその当時、リーがリーバイスをデザインで凌駕していたと決め付けるのは早計なんです。

 

2000年頃に出た名著[リーバイスの歴史が変わる]によると、なんとリーバイスで1930年代に出したレディースのライダースジャケットが、リー101Jにとてもよく似ているんです。

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スイマセン。どうしても載せたくてワールドフォトプレス[ ザ.デニム]から撮ってきちゃいました。この本も同じ頃発行です。

 

 

このデザインが101Jの16年前です。

 

どうしてこのイメージで発展しなかったのか不思議です。

 

全部自分の想像ですが、このジャッケットにリーのデザイナーがインスパイアされた可能性もあるかも、、、なんですね。

 

何しろ基本作業着なんで、デザイン性やオリジナリティが重視されていない時代の話です。

 

こういう想像もまたタノシ、、、、、、、です。同志がいなかったんで、これまで論議も皆無でしたがね。

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